藤女子高三年の二木緑葉(あおば)さん(18)=石狩市花川=が第五十二回文部科学大臣杯全国青年弁論大会(日本弁論連盟主催)で、最高賞の文部科学大臣杯を受賞した。道内の高校生では八年ぶり三人目の快挙だ。
大会は十一月二十四日に福岡県久留米市で開かれ、全国各地の予選を通過した四十七人が出場した。
二木さんの演題は「感謝のバトン」。広島に投下された原爆の爆心地から二キロの場所にあった「被爆ピアノ」によるコンサートなど、中学時代から取り組んだ社会活動での葛藤(かっとう)がテーマ。寄せられた善意に「お返しをしなくては」と悩んだ末、「感謝は巡るもの。(直接でなくても)別のだれかに感謝のバトンを渡せばいい」と気付いた心の動きを発表した。
中学時代から英語のスピーチに取り組んできた二木さんは高校一年の時、校内に張られたポスターを見て札幌の弁論大会に出場し、入賞した。藤女子高には弁論部がないため、当時、北海高弁論部顧問だった日本弁論連盟の新田修副会長(63)の誘いを受け、同校弁論部と一緒に練習するようになった。「先生方や他校の友達にいつも感謝していた」という二木さんは、高文連の石狩支部や全道の弁論大会のテーマが「感謝」だったことで、発表内容に「より思いが込められた」と振り返る。
今大会で審査委員長を務めた新田副会長は「表情や姿勢、声の抑揚など芸術に近く、誠実な人間性が出た。自校の生徒と同じようにうれしい」と喜ぶ。二木さんは「北海高で自分がしてもらったように、機会があれば、後輩の練習をみてあげたい」と話している。
(北海道新聞より引用)
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